箱根登山鉄道モハ1・2形の製作①

京急1000形の3Dモデリングがかなり大変で、少しづつは進んでいるものの趣味で苦しみたく無いので、ちょっと息抜きでGMの板キットを作ってみました。

今回のお題目は箱根登山鉄道モハ1・2形です。

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このモハ1形107号は、風祭にある鈴廣本店に展示されているもので、昨年まで103+107号として現役で走っていた吊り掛け駆動方式の台車を装備した最後の車両です。まだ104+106号は現役で走行していますので、そちらをプロトタイプに作成してみることにしました。

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今回購入したキットは今年6月に再販されたもので1セットでモハ1・2形が1両づつ組み上げることができるキットです。箱に書いてある通りメーカーGMとしてはあくまでもディスプレイキットとして「走行できません」と謳われています。が、そこは作る楽しみ一杯のGMですから(笑)当然走らせようと思えば走るんです。

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キットの内容はモハ1形モハ2形・台車2両分(ブリル)・パンタグラフ2両分(PT48)・窓用の塩ビ板とステッカー類です。時代設定は昭和50年前後でしょうか、ブリル台車は2021年現在走っているこの車両用としては2世代前になりますが、現行のTS330台車はトミックスでベルニナ号用の動力台車が分売パーツとして市販されている以外無いのでGMではこの台車しか用意できなかったのでしょうね。ただ見ての通り、この台車は普通のNゲージ用で中空軸車輪まで入っていますから、当然線路に乗せればよく転がります。いずれ台車は何とか作るとして、今回はこのキット内容のままで走行化できそうです。

2021年現在のモハ1形は2両固定編成となっていて、キットとは違って片側の運転台が潰されて客室となっており、片運転台が背中合わせとなる編成が組まれています。そのため、このキット1セットでは現在の姿を再現することができません。そこで、このキットを2セット購入しモハ1形を片運転台化する改造を行うことにしました。モハ2形はほぼそのまま組んで3両編成の増結車として使う事にします。

まずモハ1形の片運転台化改造を行います。キットの車体側面の部分を採寸し、乗務員扉を潰して窓を設置した部分を3D CAD(Fusion360)でモデリングします。

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ノギスで丁寧に測り、その寸法を元にCADで作り込んでいきます。

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単純な形状なので、30分程度でできました。

これを3D プリンター(ELEGOO MARS2)で出力します。ついでに1000形の妻面も一緒に出力しました。

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サイズが小さいので、3D出力も40分程度で出来上がりました。

続いて出力したパーツを車体と切り継ぎます。

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スチロール樹脂とUVレジンは全然違う素材なので接着に苦労しました。一般的なプラモデル用の接着剤(タミヤセメント等)は使えませんので、ゴム系を接合面に塗り固めた後、継ぎ目の上から隙間埋めも兼ねて瞬間接着剤で接合しました。

次に運転台撤去部のディティールを作っていきます。箱根登山鉄道は急カーブが多いため、連結部は幌もなく非常時以外は通行することができない構造になっています。そのためホロ枠などは無く、ただ貫通扉がついているだけの面白い形状をしています。

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まずテールライト・ウィンドウシル・ヘッダー・ジャンパ栓受けを削り取り、非常扉の部分を拡げます。

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妻窓と非常扉窓はHゴム支持になっていますので、妻窓は113系キット・非常扉は211系キットから切り出して接着しました。

ここまで来ればあとは普通の板キット組立と同じなので箱型に組み上げていきます。側面と前面・妻面を接着します。

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形状に問題がない事を確認したら、箱型にします。

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ちょっと屋根に隙間ができちゃいましたね。接着が乾いたらパテで埋めておきましょう。

今回はここまでです。次回は塗装を行います。