箱根登山鉄道モハ1・2形の製作②

今回は塗装作業を。まずは1回目の失敗から。ウィンドウシル・ヘッダー付きは旧型客車などの一色塗りしか作ったことがなく、塗り分けについてはあまり気にせず作業を行っていました。セオリー通り薄い色から、白→灰色→朱色の順番でエアブラシで吹いてはみたものの、ウィンドウシル・ヘッダー部の白だけ残して吹いたつもりが全然ダメダメで色が思い切り回り込んでしまい白帯になっていませんでした。

細幅のマスキングがどうしても浮いてしまうようで、この塗り方では綺麗な仕上げ難しい事を身をもって知った次第。

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いやぁ、酷い失敗です。もうタッチペイント等では修正不可能と判断し、IPA(イソプロピルアルコール)に浸けて塗装を全剥離しました。

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IPAに一日漬け込んで剥がしました。シンナー漬けだとスチロール製のボディまで溶けてしまいますが、IPAだとボディを溶かす事なく「剥がれる」ので、安心して漬け込む事ができます。剥がれてきたら歯ブラシで擦ってやれば簡単に剥がす事ができます。

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アクリル系塗料のエアブラシ吹きは塗膜が薄いので本当に綺麗に剥がれますね。

日を改めて再度塗装作業を行いました。今度は作戦を変えて、灰色→朱色の順番で吹いてみます。まずは中性洗剤で表面の汚れや不純物を落とします。

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ついでに京急国鉄DLも塗装を行うので一緒に洗って乾かします。

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まずはサーフェイサーを吹いてチェック。前回塗装前にもチェックしたので特に問題はなさそうです。側面のスチロールとUV硬化樹脂の継ぎ目も大丈夫みたいですね。

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まずガイアカラーNo.1005「ねずみ色1号」を吹きます。下地のサフとあまり色が変わらないので表面がザラ付きが無くなり綺麗に見えるようになればOKです。

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ねずみ色1号が乾いたら朱色にする部分以外をマスキングします。前面から乗務員室扉上あたりのウィンドウヘッダーの部分と窓下のウィンドウシルの部分で塗り分けるようにマスキングを行います。

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GMカラーNo.31「朱色4号」を吹きます。そう、この塗り分けは国鉄ディーゼル機関車と同じなんですね。写真は撮っていませんが、この箱根登山鉄道の他に古いDF50とDD51も一緒に塗装作業を行っています。

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朱色が乾いたら屋根を除いてマスキングしてMr.カラーNo.32「軍艦色(2)」を吹きます。

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片運転台化改造したモハ1形モハ2形の3両は小田急特急色、残りモハ2形の1両は復刻塗装の緑色1色塗りにしてみました。この緑色はMr.カラーNo.66「デイトナグリーン」に1滴黒を落とし、フラットベースで艶を落としたものを吹きました。色味的には東急旧型車のグリーンみたいですね。最初から東急グリーンを吹いておけば調色の手間が省けたかも知れませんね。まあ調色が簡単にできるのもエアブラシの長所ですからこれで良しとしましょう。

さて、悩みである白帯をどうするか?ですが、まず最初にモハ1形にエナメル系塗料のタミヤカラーXF-2「フラットホワイト」で筆塗りしてみましたが、マスキングを行っても思ったような出来栄えにはなりませんでした。エナメル系なのですぐに落とす事ができるので一回拭き取り、色々と良い案が無いか考えてみたのですが、「どうせウィンドウシル・ヘッダーは凸んでいるんだから白色テープを貼ってもいいんじゃない?」と思ったので、試しに白帯を0.7mmで切り出して貼ってみたところ結構いい感じになりました。

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ドアをガイアカラーNo.1001「ライトステンレスシルバー」に塗って車体の塗装は大体終わりました。白帯は最初からテープ貼りにすれば良かったと思いましたが、試行錯誤して出た結果なので良い経験になったんじゃないかと思います。